【将来人間の仕事がなくなると思う人へ】今の仕事は消えていき、新たな挑戦に力を使える未来がやってくる!
昨日は将来、仕事は機械化と効率化でなくなる。
だからこそ、その先の将来を考えていこう。という記事を書きました。
今日はその逆の内容を話すTEDの紹介です。
すなわち、この人の語る未来では、仕事は決してなくなりません。
TED日本語 - デイヴィッド・オートー: 自動化で人間の仕事はなくなるのか?
スピーチのおおまかな内容紹介
- アメリカでATMが導入された結果。
- 銀行の銀行窓口係は、むしろ増加している。
- なぜ、機械化や効率化で人間の労働が機械に置き換わっているのに、人間の労働が余ったり、人間のスキルが廃れないのか。
- 「どうしてまだ、こんなに仕事があるのか。」
仕事がなくならない理由①:Oリング
- 人間の才覚や創造力が関わる理由
- 人間がする仕事の種類を決定する
機械導入により、一つの店の仕事は減少するが、店を作る管理するコストは下がった。
だから、もっと店や工場を作る流れが大きくなり、窓口係も増えた。
(アメリカの銀行ならATM導入後に支店が40%増えた。)
銀行窓口係の仕事は変わり、現金の受け渡しは減少したが、その分窓口営業の仕事が増えた。
仕事を一つの鎖の輪としたとき。
どこか一つの仕事がおかしくなると、全体がおかしくなる。
(銀行での現金受け渡しに不備があれば、銀行全体での資金がおかしくなるなど。)
逆にいえば、それぞれの仕事がしっかりとしているのならば。
その中で、あなたの仕事の改善する価値や重要性は、より上がります。
銀行でATMを入れたことにより、現金の受け渡しは早く正確になりました。
その分、窓口係の人間の問題解決能力や、顧客との関係が重要なものになったのです。
Oリングとは?:
- これまでの仕事が機械に置き換わったことで、逆に機械化されていない仕事の経済的な価値が上昇して、その人間にしかできない仕事の能力を使うことになる。
- 仕事全体を一つの鎖の輪としてみたら、一つの仕事が機械により仕事が安定したら、ほかの仕事を人の力で改善することになる
- テクノロジーがはしごになることで、人間の専門技術や判断力、想像力がより重要になる。
仕事がなくならない理由②:足ることなしの原理
- 人間のつきることのない欲望が関わる理由
- どれだけ多くの仕事があるかを決定する
Oリングで「人の仕事はなくならない」とは言っても、実際に日本の銀行業では機械導入により、人は減っています。
実は、これと同じことが農業で起こっています。
アメリカの1900年では雇用の40%は農業でしたが、今は2%以下です。
(逆に言うと、2%の人たちは、Oリングの理由で人間にしかできない仕事しているとも言えます。)
逆に、1900年から現代までに医療、金融や保険、電子関係やIT産業は小さいか、存在すらしていませんでした。
エアコン、コンピューター、携帯電話もとてつもなく高価か、存在していませんでした。
このように新しいサービスや商品が、時間や消費をさせるようになっています。
1900年代の生活をしたいのなら、今の世界の労働では17週働くだけでいいけれど、実際にそれで満足する人はいない。
だからこそ、みんな働くんだ。と言います。
足ることなしの原理とは?:
- Oリングがあっても、効率化した範囲の仕事は減少する
- 新技術や新しいサービスの誕生により、新たな仕事が生まれる。
- そして、それらの技術やサービスを受けたいために、人々は働く
仕事がなくなることではなく、人びとが仕事の変化にどう対応するかが求められる
機械化、自動化、効率化・・・
これらによって、足ることなしの原理があっても、実際の仕事が失われる人がいるのは事実です。
それをどう対処すればいいのか。対処した事例を紹介します。
1800年代末から1900年代初めのアメリカ。
自動化によって、多くの農業の仕事がなくなりました。
農業地域では、一世代の若者たちが農業も、スキルがないから工場にも働けない状態になりました。
このとき、彼ら若者たちを16歳まで学校に残れるようにして、教育を受けさせたのです。
この「ハイスクール運動」は高い費用がかかったものの、アメリカに高い能力をもつ人々を作る、最良の投資になりました。
当時は、基本的な読み書きや数学の知識も乏しかった人が多かった中、次の時代に必要なそれらのスキルを準備できたからです。
スピーチの結論:「農業人口が95%減っても食料不足にならないのかい?そのすごい繁栄で、人類が何かすごいことをやっていることを望むよ。」
運命を決めるのは、我々自身と、我々の制度です。
過去技術が進むたびに、人々から仕事がなくなるという話を言う人がいました。
「今回は違う。」と。それこそ、1800年代初めから。
しかし、それは「Oリング」や「足ることなしの原理」でないことはわかっています。
将来の子供たちへの投資や、民主主義で人々に機会が与えられているなど。
それらを行うことはできるのです。
スピーチの結論は、彼が1900年代の農民だったら、そう言える知恵がほしい。と言って語った〆の言葉です。
スピーチを見て:生活のために仕事は必要なくなるけど、したいことはする世界になる
ここからは、スピーチを見た自分の感想を。
「Oリング」や「足ることなしの原理」はわかった。
確かに、どこまで時間が進んでも、人が何かをしているだろう。
「足ることなしの原理」があるから、人は生活を保障されても働くはずだ。
1900年代の生活は、自分もできないから。
だが、次の大きな失業には、どんな対処が必要だろうか。
今の社会で行う最高の投資は、BIと教育だ。
アメリカは農業人口が減ったときに「ハイスクール運動」で教育を伸ばしたが、これは同時に教育期間中に生活できたということでもある。
生活できないのであれば、どれだけ教育を進めても、仕事をしていまうから。
だからこそ、今の社会で行う最高の投資は、BIと教育だ。
このBIのスピーチにある通り、
- 貧困とは、お金がない状態である。
- お金が少ない時、人は思考能力が落ちる
ということは実験で分かっている。
現在の流れのままなら、中間層の仕事がなくなることで、裕福層と低所得層という階級を作る制度を作ってしまう。
そうなる前に、低所得層をBIで生きられる安心と教育の余裕を作る。そして、未来への教育という投資をする必要がある。
この人たちをBIと教育できちんと拾い上げれば、楽しい未来になるはずだ。
生活に困らない状態で、未来に必要な教育をすれば、より次の時代で活躍できる人が増える。
そうしたら、人類全体が何かすごいことをやれるんじゃないだろうか。
「現在の職業の95%がなくなっても人々は困ってないのかい?
その時、何をしてるんだろう。想像すらできないや。
けど、そのすごい繁栄で、人類がなにかすごいことをやっていることを望むよ。」
参考:
TED日本語 - デイヴィッド・オートー: 自動化で人間の仕事はなくなるのか?